ロタウイルスは冬から春に流行する感染性胃腸炎で、0〜2歳の赤ちゃんや乳幼児がかかりやすい感染症です。
今の時期は流行しやすい時期になりますので、ロタウイルスに感染しないように注意しましょう。
今回は、ロタウイルスに関する症状や注意点についてまとめました。
ロタウイルスとは?
ロタウイルスは、乳幼児の急性重症胃腸炎の主な原因ウイルスとして知られています。5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因です。5歳までにほぼ全ての乳幼児がロタウイルスに感染するといわれるほど、感染力の強いウイルスです。
冬から春にかけて流行しやすいウイルスで、ノロウイルスよりも嘔吐や下痢が長引くとされています。
ロタウイルスの症状とは?
- 白色の下痢や嘔吐(3~8日間続く)
- 39度以上の発熱
- 腹痛
- 咳や鼻水
下痢や嘔吐をすると水分が排出されてしまうため、通常1〜2週間で自然治癒しますが、脱水症状には十分注意しなくてはなりません。脱水症状がひどくなると点滴が必要となったり、入院が必要になることがあります。
ロタウイルスの診断・治療
ロタウイルス診断
多くの場合は、便の色や下痢などの臨床症状から診断が可能です。白っぽい水様便が1日に何度も出ます。
ロタウイルス治療
とても危険なロタウイルスですが、現在は感染を防止したり、感染しても症状を和らげるためにワクチン接種を行うことができます。しかしその推奨期間は短く、乳児のうちに接種しておかなければならないというデメリットもあります。
赤ちゃんがロタウイルスに感染した際の注意点は?
ロタウイルスは経口感染するため、大人にもうつる可能性があります。赤ちゃんがロタウイルスに感染したら、家庭内で細菌を広げないようにすることが大切です。
ロタウイルスに感染した赤ちゃんの便には、1gあたり約1000個のウイルスがいるといわれているため、特に嘔吐物や便の処理には十分注意しましょう。
手洗いを徹底する
感染を予防するには、まずパパやママが外からウイルスを持ち込まないことが大切です。帰宅後の手洗いうがいを徹底するようにしましょう。
嘔吐物や便の処理は慎重に
ロタウイルスに感染した赤ちゃんの便がついたおむつを交換するときは、ゴム手袋を使って、汚れたおむつは一つずつポリ袋に入れてしっかり口を縛りましょう。
嘔吐物で衣服が汚れたときは、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用の塩素系漂白剤)でつけ置き消毒した上で、個別に洗濯するのがおすすめです。
消毒液は家庭用塩素系漂白剤とペットボトルで、簡易的に作ることもできます。消毒したいものに合わせて利用しましょう。
● うんちや嘔吐物がついた衣類、トイレなどを消毒する場合は、0.1%濃度に薄めた消毒液
● おもちゃや調理器具など、直接手で触れるものを消毒する場合は、0.02%濃度で薄めた消毒液
大人にも感染するため二次被害を出さないように!
大人でも感染するの?
赤ちゃんがロタウイルスにかかると大人にも感染する可能性があります。
過去に何度も感染を経験している人が多いため、症状が出るところまでは至らないことがほとんどですが、症状が出ないとは言い切れないため、感染予防をしっかり行うようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんがロタウイルルスに感染すると非常に大変な状況になると思います。二次感染を予防するためにも汚れの処理は気をつけましょう。処理終わったら必ず手洗いを徹底してください。
万が一感染してしまい小児科受診する際には、赤ちゃんの便の写真を持参すると症状が説明しやすく診察がスムーズです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。