「うちの子、全然バイバイしてくれない…」
「お友達の赤ちゃんはもう拍手できるのに、うちの子はまだ…」
赤ちゃんが成長するにつれて、SNSや周りの赤ちゃんと比較して不安になること、ありますよね。特に「真似っこ」は、赤ちゃんの成長を感じる大きな指標の一つだからこそ、心配になるパパ、ママも多いのではないでしょうか。
でも、安心してください。
赤ちゃんが何かを真似する時期には個人差が大きく、早くからできる子もいれば、ゆっくりと自分のペースで習得していく子もいます。真似をしないからといって、焦る必要は全くありません。
この記事では、赤ちゃんが真似をする時期の目安から、真似をしない時に焦らなくても大丈夫な理由、そして、真似っこを促すためにパパ、ママができることまで解説していきます。
赤ちゃんが真似をするのはいつから?成長のステップを解説
赤ちゃんが何かを見て真似をするようになるのは、実は段階があります。
生後2ヶ月頃:視覚の発達と「観察」の始まり
視力が少しずつついてきて、じっと周りのものを観察し始めます。この時期には、パパやママが笑いかけると、つられてニコッと笑い返すといった「表情の真似」が見られることもあります。これは、真似っこの基礎の基礎。目に見える情報を吸収する大切な時期です。
生後7~8ヶ月頃:簡単な動作の模倣
腰がすわりだし、手足をある程度意識的に動かせるようになる時期です。早い子はこの頃から、大人が手を叩くのを見て、ぎこちなく手を動かしてみたり、バイバイと手を振るのを見て、腕をブンブン振ってみたりするようになります。まだ正確な動きは難しいですが、真似しようとする意欲が見られます。
生後9ヶ月頃:言葉と動作の連動、本格的な模倣へ
生後9ヶ月頃になると、少しずつ言葉を理解できるようになり、言葉と動作が連動し始めます。「バイバイ」と言うと手を振ったり、「パチパチ」と言うと拍手をしたりするようになる子が増えてきます。日常生活でよく使う動作を、パパやママがするのを見て、まねっこする時期です。
この時期には、まだぎこちない動きで「空振りバイバイ」や「ブンブン拍手」など、思わず笑ってしまうような可愛いしぐさが見られますが、それも成長の証。焦らず、温かく見守ってあげましょう。
「真似をしない」は心配いらない!赤ちゃんの成長には「個性」がある
周りの赤ちゃんが器用に真似をしている姿を見ると、つい自分の子と比較して不安になりますよね。でも、繰り返しになりますが、赤ちゃんの成長には大きな個人差があります。
同じ時期にできない動作が、1ヶ月後にはあっという間にできるようになっている、なんてこともザラにあります。赤ちゃんは、それぞれが持つ個性や発達のペースに合わせて、自分のタイミングで様々なことを習得していきます。
赤ちゃんが大人の真似をする基礎は、実は生後2ヶ月頃から着実に作られ始めています。目に見える情報を吸収し、周囲の人々との関わりを通して、少しずつ社会性を学んでいくのです。真似をしないからといって、すぐに発達に問題がある、と考える必要はありません。
それでも気になる場合は、「真似をする練習」と気負うのではなく、「真似っこのきっかけ作り」として、普段の生活の中で赤ちゃんに働きかけてみましょう。
真似っこを促す!ママ・パパができる簡単な「きっかけ作り」
特別な練習は必要ありません。普段の生活の中で、ママやパパが赤ちゃんに積極的に働きかけることが、真似っこを促す一番の近道です。
1. 日常生活を題材にした「絵本」を読み聞かせる
「おはよう」「おやすみ」「いただきます」「ごちそうさま」「バイバイ」など、日常生活でよく使う言葉や挨拶を題材にした絵本を、繰り返し読んであげましょう。
絵本を見ながら「お友達とさよならするときは、バイバイってするんだよ」と、ママがシーンに合わせた言葉と動作を教えてあげるのがポイントです。言葉と絵、そしてパパやママの動作が連動することで、赤ちゃんはより言葉の意味や動作を理解しやすくなります。
2. ママ・パパ同士が意識して「挨拶」する
赤ちゃんに聞かせようと意識しすぎるよりも、パパやママが日常生活の中で、当たり前のように挨拶や言葉のやりとりをしている姿を見せることが、実は一番の近道です。
例えば、
- 朝起きたら「おはよう!」と笑顔で挨拶
- 食事の前には「いただきます!」
- 食事が終わったら「ごちそうさまでした!」
- お出かけの時には「バイバイ!」
など、毎日繰り返しているだけでも、赤ちゃんは自然とパパやママの言葉や動作を吸収し、いつの間にか真似し始めるようになります。
3. 「おもちゃ」や「体」を使った遊びを取り入れる
言葉と動作を連動させる遊びは、真似っこを促すのに効果的です。
- おもちゃ遊びで「どうぞ」「ありがとう」:ぬいぐるみを渡す時に「どうぞ」と言って渡し、受け取る時に「ありがとう」と言う。こうすることで、赤ちゃんは「どうぞ」と「ありがとう」がどんな時に使う言葉なのかを、遊びを通して自然に理解しやすくなります。
- 体を使った「ごっこ遊び」:ママの膝に赤ちゃんを乗せながら「電車だよ、ガタンゴトン」と、物や動きが連想できる言葉を使うのもおすすめ。「ワンワン、お散歩行くよ」と言ってぬいぐるみを動かすなど、簡単なごっこ遊びは、将来の「見立て遊び」や「ごっこ遊び」にも繋がります。
4. 手遊び歌で楽しむ
手遊び歌は、言葉とリズム、そして動作が一体となっているため、赤ちゃんが真似をするのにとても良い機会になります。
「いとまきのうた」「大きな栗の木の下で」「グーチョキパー」など、簡単な手遊び歌を繰り返し歌ってあげましょう。ママが楽しそうに手遊びをしている姿を見せることで、赤ちゃんも自然と興味を持ち、真似をしようとします。
真似をしないのは「発達」が関係しているの?不安な時の対処法
赤ちゃんがなかなか真似をしようとしないと、自閉症などの発達障害を心配するパパやママもいますが、真似をしないことだけで判断できるものではありません。
真似っこをしないことは、あくまで発達の一つの傾向に過ぎず、それだけで発達障害と診断されることはありません。また、自閉症の子どもが全員真似をしないわけでもありませんし、真似をしないからといって必ず自閉症であるというわけでもありません。
赤ちゃんの性格も大きく影響しています。積極的にママやパパの真似をする子もいれば、おとなしい性格の子の場合は、実は真似できるのに、なかなか親に見せてくれないだけということもあります。
それでも、真似をしないことを含めて、他にも気になること(例えば、目を合わせない、特定の音に過敏に反応する、名前を呼んでも反応が薄いなど)があれば、1歳児健診のときに専門家(医師や保健師)に相談してみましょう。
1歳児健診では、言葉の理解をはじめ、「バイバイ」「こんにちは」といった身振り手振りを診る項目があります。心配なことを具体的に伝えることで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。
まとめ
赤ちゃんがパパやママ、そして周りの人を見て真似をするのは、コミュニケーションの一環でもあります。誰かの行動に興味を持ち、それを自分でもやってみようとすることは、「誰かと繋がりたい」という気持ちの表れなのです。
これから先、1歳頃になると、ミニカーを「ブーブー」と言って走らせる「見立て遊び」や、おままごとなどの「ごっこ遊び」など、より複雑な遊びができるようになります。これらの遊びも、パパやママ、そしてお友達との関わりの中で、真似っこから発展していくものです。
赤ちゃんの興味や成長スピードに寄り添いながら、焦らず、温かい気持ちで真似をする機会をたくさん作ってあげてください。親子の絆を深める、かけがえのない時間になります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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