赤ちゃんの反り返りは、運動機能の発達の一環であり、成長のなかでよく見られるごく自然な動きです。しかし、極端な反り返りをしていると何かの病気があるのではないかと心配になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、反り返りについて、原因や対処法などを紹介していきたいと思います。
赤ちゃんの反り返りについて
赤ちゃんの反り返りとは、抱き上げたときや泣いているときなどに、赤ちゃんが背中を反らせて上体を後屈させる行動を指します。これは生後数か月の赤ちゃんによく見られる反応で、新生児の神経系が発達途上にあるため、反射的にこのような動きを示すことがあります。特に、授乳や抱っこをする際に反り返りが強く出る場合は、消化不良や便秘、ストレスや不快感が原因かもしれません。
また、頻繁に強い反り返りが見られる場合は神経系の異常の可能性があります。ごく自然な行動としても認識されている赤ちゃんの反り返りですが、少しでも異常を感じたときは、必要に応じて小児科医に相談すると安心です。
赤ちゃんが反り返る原因は?
赤ちゃんは、何かしらの不快感があるときに反り返ります。
お腹が空いている、眠たい、暑い寒い、またはおむつが濡れているなど、何らかの不快な状態に対する反応として反り返ることがあります。特に、胃の不調やガスが溜まっている場合、腹部の違和感から体を反らせることが多いとされています。
反り返りはいつまで続く?
反り返りには個人差があるため、新生児・赤ちゃんがいつまで反り返りをするのかは決まっていません。
生後2~3ヶ月を過ぎても、赤ちゃんが反り返るのは珍しいことではないとされています。一般的には、首や上体のコントロールができはじめる生後5~6ヶ月頃から反り返りが減っていき、1歳くらいまでには治まることが多いようです。
反り返りの対処法
抱っこの仕方を工夫する
抱っこの仕方を工夫することで緊張を和らげ、安心感を与えることができます。赤ちゃんの体が反り返らないように、頭と背中を腕でしっかりと支え、できるだけ赤ちゃんと体を密着させるように抱っこします。赤ちゃんの脇の下に手を入れて抱える方法も全身の緊張が和らぐため、反り返りを防ぎやすいです。
背中の不快感を取り除いてあげる
赤ちゃんが反り返る原因として、背中の不快感が考えられます。この不快感を和らげるためには、環境の整備が重要です。具体的には、柔らかすぎず硬すぎないマットレスや布団を使い、赤ちゃんの姿勢が自然に保たれるようにします。
ベビーマッサージをする
不自然に強い反り返りや落ち着きがない行動が目立つ場合には、ベビーマッサージが効果的です。まず、赤ちゃんがリラックスできる環境を整え、静かな音楽や優しい照明を用意しましょう。
マッサージの際は無理に反り返りを抑えず、あくまで自然な動きに任せながら行うことがポイントです。
赤ちゃんの反り返りで気をつけたいサインとは?
赤ちゃんに強い反り返りが見られ、他の発達の遅れも見られる場合は注意が必要です。通常の反り返りは成長の一環ですが、以下のようなサインがあるときは、医師にみてもらうことをオススメします。
脳性麻痺の可能性がある症状
- 首がなかなかすわらない
- ミルクや母乳が上手に飲めない
- お座りやハイハイ、つかまり立ちなどができず、運動発達が遅れている
- 手足が動きにくく、関節が固い
- 生後6ヶ月を過ぎても、赤ちゃんのような原始反射(モロー反射など)が残っている
- 生後6ヶ月を超えて、寝ていても反り返りがある
自閉症の可能性がある症状
- あやしても笑わない
- 目を合わせない
- 抱っこを嫌がる
- 抱っこをしても反り返りが続く
- 親や他人に興味がない
他のサイン
- コミュニケーションの困難(目を合わせることが少ない、社会的な笑顔が少ない、抱っこを嫌がるなど)
- 極端な反り返り(極端かつ頻繁に体を反り返らせる場合)
- 持続性(数ヶ月以上にわたって反り返りが続く場合)
まとめ
病気や障害があるのではないかと心配になる方も多いかと思いますが、他の発達などの遅れがなければ大きく心配する必要はございません。
ただ、どうしても不安になることもあると思いますので、そんなときは、専門の医師などに診てもらうのが良いかと思います。診てもらうと少し安心しますよね。
一人で悩まずに周りの方を頼り、抱え込まずに育児を行っていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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