子どもを持つ親御さんにとって、予防接種は避けて通れない大切なものですよね。
中でも、「MRワクチン」は、1歳を過ぎたらまず優先的に受けたいワクチンのひとつです。
ただ、定期接種の対象期間を過ぎると、タダで受けられなくなるって知ってましたか?
この記事では、MRワクチンをまだ接種していないパパ、ママのために、その効果や接種時期、費用、そして忘れがちな注意点まで、わかりやすく解説していきます。
MRワクチンってそもそも何?【麻疹と風疹を同時に予防】
MRワクチンは、麻疹(はしか)と風疹を同時に予防できる混合ワクチンのことです。
「Measles(麻疹)」と「Rubella(風疹)」の頭文字をとって「MR」と呼ばれています。
以前は別々に接種していましたが、2006年から混合ワクチンが導入され、1回の注射で2つの病気を予防できるようになりました。これは嬉しいですよね。
予防できるそれぞれの病気の特徴は以下の通りです。
麻疹(はしか):麻疹は、38℃以上の高熱、咳、鼻水、目の充血といった風邪に似た症状から始まります。数日経つと、頬の内側に白いブツブツが現れ、その後、全身に赤い発疹が広がります。
最悪の場合、脳炎や肺炎といった重い合併症を引き起こすこともある恐ろしい病気です。
風疹:風疹は、発熱と同時に全身に赤い発疹が現れるのが特徴です。
首のリンパ節が腫れたり、軽い咳や目の充血が見られたりもします。
特に怖いのが、妊娠初期の女性が感染した場合。お腹の赤ちゃんに難聴や心臓の病気、白内障などの重い障害が起きる「先天性風疹症候群」を引き起こすリスクがあります。
だからこそ、子どものみならず、家族みんなで予防することが大切なんです。
MRワクチンの接種回数とスケジュール
MRワクチンは、全部で2回の接種が必要です。
回数 | 定期接種の対象時期 |
---|---|
1回目 | 1歳~2歳未満 |
2回目 | 5歳~7歳未満(小学校入学前1年間) |
この期間内であれば、自己負担なし(無料)で接種できます。
特に1回目の接種は、麻疹にかかりやすい1歳~2歳の時期をカバーするため、1歳の誕生日を迎えたらできるだけ早く受けるようにしましょう。
もしも対象期間を過ぎてしまうと、任意接種となり、費用は全額自己負担になります。地域によって金額は異なりますが、1回1万円前後かかります。
「忘れてた!」とならないように、母子手帳を見ながら計画的にスケジュールを立てておきましょう!
副反応やアレルギーは大丈夫?
MRワクチンを接種すると、まれに以下のような副反応が起きることがあります。
- 発熱
- 注射部位の赤みや腫れ
- 発疹
- リンパ節の腫れ
多くは2~3日で自然におさまりますが、3~4日経っても症状が治まらない場合や、けいれんなどの重い症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。
また、「卵アレルギーがあるけど大丈夫?」と心配になるパパ、ママもいるかもしれません。
MRワクチンの製造過程で鶏の胚細胞が使われるため、心配になる気持ちはよくわかります。
しかし、厚生労働省によると、卵アレルギーのあるお子さんでもアレルギー反応が起きることはほとんどないとされています。
念のため、重度のアレルギーがある場合は、接種前にかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
まとめ
麻疹も風疹も、かかってしまうと重症化する可能性のある恐ろしい病気です。
予防接種は、お子さん自身を守るだけでなく、周りの人や将来生まれてくる家族を守るためにも欠かせないものです。
「予防接種が多くて大変…」と感じるかもしれませんが、この記事を参考に、大切なスケジュールを忘れず管理してみてください。
万が一、受け忘れてしまった場合は、お住まいの地域の保健センターや、かかりつけ医に早めに相談してみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント