赤ちゃんが咳をしていると心配になりますよね。生後5〜6ヶ月くらいまではママの免疫が引き継がれていますが、咳をしている時は病気のサインということもあるため、注意したいですね。
そこで今回は、咳がでているときのサインや考えられる病気について解説していきたいと思います。
生後2〜6ヶ月の咳は病気のサイン?
生まれてから半年くらいまでは、赤ちゃんの体はママから受け継いだ免疫によって守られています。
しかし、免疫があってもウイルスなどの感染症にかかってしまうことは十分にありえます。
また、ママから受け継いだ免疫では対処できない細菌やウイルスもあります。
そのため、もし生後6ヶ月頃までに赤ちゃんが咳をしていて、他にもミルク・母乳が飲めない、発熱などの症状があるときは、何かの病気が隠れているかもしれません。赤ちゃんの咳で考えられる病気についてみてみたいと思います。
赤ちゃんの咳で考えられる5つの病気!
赤ちゃんが咳をしている時の原因として考えられるのは、主に次の5つの病気です。
風邪(ウイルス感染)
ゴホッゴホッと湿った咳が特徴で、鼻水や鼻づまりを伴うこともあります。
咳があるものの以下のような状態であれば、外出を控えて自宅で安静に過ごして様子を見ましょう。
- 38度以上の高熱ではない
- 咳はでているが少なくなってきている
- 機嫌が良い
- 食事が摂れている
- 眠れている
ただし、数日にわたって咳や発熱が続くなどの症状がある場合は、早めに小児科を受診してください。
RSウイルス感染症
RSウイルス感染症は、咳き込みや発熱、鼻水などが数日続きます。初めて感染した場合、多くは数日で軽快しますが、約3割の赤ちゃんは咳が悪化して「ヒューヒュー、ゼイゼイ」といった呼吸がしにくそうな症状などが出ます。
RSウイルスにはママから受け継いだ抗体が役に立たず、また生後3ヶ月未満でかかると重症化しやすいため、赤ちゃんにとっては特に注意が必要な病気です。
呼吸がつらい、喘鳴がある咳がひどくなる、ミルクや母乳が飲めない、といった症状がある場合は早めに小児科を受診してください。
気管支喘息
風邪は改善したのに「こんこん」と乾いた咳だけが続いているという場合や、呼吸時に「ヒューヒュー」「ゼイゼイ」といった音がする場合には、気管支喘息の可能性があります。
眠れない、ミルクの飲みが悪いなど、生活に支障がある場合には、早めに小児科を受診してください。
クループ症候群
クループ症候群とは、声帯やのどの周辺に炎症を起こす病気です。「ケンケン」という犬が吠えるような声で咳をするのが特徴です。
ひどくなると呼吸困難を引き起こす危険な病気で、症状が重いと入院が必要になることもあります。赤ちゃんの咳に違和感があればすぐに病院を受診しましょう。
百日咳
百日咳は感染症のひとつで、咳が長引くという特徴があります。肺炎などと合併して、乳幼児は激しい咳で呼吸が止まってしまうこともあります。
発熱がないのに何度も立て続けに咳き込み顔を赤くする、咳の間で「ヒュー」と大きく吸い込む、呼吸を止めてしまう、といった症状があれば、すぐにかかりつけの小児科を受診しましょう。
百日咳は生後2ヶ月から受けられる五種混合ワクチン(百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ、ヒブ)で予防することができるので、必ず接種してくださいね。
赤ちゃんの咳で病院に行く目安とは?
赤ちゃんの咳は、すぐに病院に行くべきか様子を見るべきか迷ってしまいますよね。ここでは、病院に行くタイミングと緊急度についてご紹介します。
救急外来に行くべき咳は?
救急外来などを活用してすぐに病院に行くべき咳は、以下のとおりです。
- 呼吸するときに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」などが聞こえる
- 犬の遠吠えのような「ケンケン」といった咳が出ている
- 肋骨の間や鎖骨が呼吸のたびに凹む
- 咳の後に顔を真っ赤にしていて苦しそうにしている
- 全身を使って呼吸をする
- 顔面が蒼白になっている
- ぐったりして意識障害が見られる
状態を見つつ早めに病院に行くべき咳は?
以下のような咳の場合は、早めに病院を受診しましょう。
- 38度以上発熱している
- 咳が数日続いている
- 昨夜よりも咳の状態が悪くなっている
家で様子をみるときは空気が乾燥して気管支を刺激しないように、十分に部屋を加湿するようにしましょう。
まとめ
生後間もない赤ちゃんの咳は、なんらかの病気のサインかもしれないので、咳の状態や咳以外の症状など赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
なかには命の危険がある病気が隠れていることもあります。「いつもより哺乳量が少ない」「顔色や機嫌が悪くぐったりしている」「激しい咳や呼吸が苦しそう」などの状態がみられたら、すぐに病院を受診しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。